docomoがMVNO向けパケット接続料を、2013年度分は前年度から半額にするという発表を行った。
音声通話でも聞くこの接続料は、簡単に言えば自社で回線を持たない会社が、大手キャリアが提供する携帯回線を使用した際に支払う手数料のようなもの。
接続料の値下げは直接的には一般ユーザーには関係のない話。
しかし、最終的に値下げされることが多いため、大きな意味がある。
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MVNO(格安SIM)料金の仕組み
MVNO(仮想移動体通信事業者)が携帯キャリア(ドコモ・au・SoftBank)に支払う回線の利用料が安くなるとどうなるか?
それはMVNOの仕入れ価格が安くなることを意味する。MVNOが仕入れるものはもちろん通信回線だ。
MVNOは大手キャリアと異なり、
- リアル店舗を持たない(あっても数が少ない)
- 契約・解約などの手続きはWEBにほぼ一本化
- 通信回線を自社で構築しない
という特徴があり、固定資産や人件費を抑える事で低価格を実現している。
つまり、サービス利用料の原価としてキャリアに支払う接続料の割合が高いということになる。
この為、仕入れ価格の低下はかなり大きな意味がある。
仕入れが安くなったことでどうするかは、サービスを提供する企業が決めることだが、
- 自社のサービス(格安SIMサービス)を値下げする
- 利益として株主や従業員に還元する
の2種類に対応は大別される。
これはMVNOに限らずほぼ全ての企業が行う事だと思うが、MVNOのパターンだと前者の傾向が非常に強い。
特にMVNOが普及し始めた2015年あたりまでこの傾向が強かった。新規業者も多く、競争が激しかったからだ。
接続料の値下げと格安SIM料金の関係
MVNO(仮想移動体通信事業者)が支払う接続料は、基本的に毎年値下げされている。
だが、ここには事業として1つリスクがあり、接続料の改定は当該年度に遡って決められるといことだ。
記事冒頭のニュースは、2014年3月に2013年度の接続料を値下げするという発表。つまり、MVNOとしては2013年度の大半は、前年度の料金から試算した原価でサービスを提供することになる。
2017年現在は下げ幅は様々なものの、毎年下がっているため、前年度実績からサービス料を決定すれば赤字にはならない。
だが、現実は競争が激しいため値下げされる前提でサービス価格の値下げや通信容量をアップしたりしている。
予想よりも接続料の値下げ幅は小さい場合、これが収益に直結してしまう。この事で事業を停止する業者が増えてきているのが2017年現在の状況だ。
パケット接続料の値下げがユーザーにもたらすメリット
とはいえ、ユーザーにとって値下げはやはりうれしい。
『格安』SIMという言葉の方が普及してしまった関係上、安くないと価値がないとみられがちなので、各社料金にはしのぎを削っており、それはMVNOの最低価格帯を見るとよく分かる。
例えば、最低料金の980円あたりを目安にすると、
時期 | 通信量 |
---|---|
2013年 | 1GB |
2014年 | 2GB |
2015年 | 3GB |
2016年 | 3GB |
という感じで、2015年辺りまでは同じ価格でも通信量が年々増えていた。
だが、2017年現在で一般的なMVNO(格安SIM)の価格は、『3GB980円〜』というものでここ数年変わっていない。
原価的なもので考えてもこの辺りが限界と言われており、料金競争も行きつくところまで行ってしまったという感じだ。
このため、
- 実測レベルの通信スピード
- パケットシェアや翌月以降への繰り越し
- 家族割りなど複数回線契約での値下げ
などサービス内容が大手キャリア(MNO)に近いモノになって来ている。
終わりに
MVNO(格安SIM)のビジネスモデルはそれほど複雑ではない。
それ故に参入障壁が低く、多数の事業者が乱立する状況となっているが、価格ではなくサービス内容(通信スピードやサポート)に競争ポイントが変わってきている。
その場合、やはり大手が強くなる傾向にあり、
- 老舗の『IIJmio』
- NTT系の大手『OCN モバイル ONE』
- ネット通販大手『楽天モバイル』
- 大手スーパー『イオンモバイル』
あたりが2016年頃からはシェアを伸ばしている。
やはりCMを打ったり、リアル店舗を作れるというのは大きな強みなのだ。
ユーザーが増えれば、通信帯域も沢山必要になるが、そこはやはり規模の論理が働くため、大手の方が通信スピードなども安定する傾向にある。
MVNOを選ぶ際は、通信キャリア(MNO)接続料の動きと、大手格安SIM事業者の動きに注目すると、ハズレのない業者が選択出来ると思う。
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