2017年11月に発売し、2018年9月の後継モデル「iPhone XS」の発表に伴い、わずか10ヶ月で販売終了となった「iPhone X」。
「iPhone 10周年モデル」と言われた、初めてのフルリニューアルで、後継モデルが全てiPhone Xベースであることからも、「次の10年の基礎となったモデル」とも言える。
そんなiPhone Xの発売から3年……。
そろそろ機種変更を考える人が出てくる。

この記事では、iPhone Xから機種変更する際の、おすすめiPhoneを紹介しようと思う。

また、ただおすすめを紹介するのではなく、現在利用しているキャリアごとに最適なiPhoneを紹介するので、要点だけ知りたい方は、下記リンクをタップして目的の情報だけ読んでくださいね。
他モデルをお使いの方は、以下の記事をご覧ください。
目次
2021年時点のiPhone Xユーザーの傾向

2021年3月時点でiPhone Xを使っているのは、主に以下の方だろう。
- 大手キャリア(docomo・au・SoftBank)でiPhone Xを使っている
- AppleのSIMフリー版を購入し、格安SIMなど通信キャリアを自由に選んで使っている
iPhone Xは2017年11月に発売されたモデルなので、発売から3年ほどしか経っていない。
今のスマホは2〜3年間使うのが前提なので、2021年3月現在機種変更を考えている方は、購入当時「最新モデル」として購入している人が多いと思う。
特に「iPhone X」は、iPhone10周年モデルとして「初のフルリニューアルモデル」だった。
つまり、色々変わりすぎてリスクも高かったなか購入した方であり、最新モデルに対する感度の高い方が多いだろう。

iPhone Xから機種変更候補となるiPhone

このため、僕がおすすめしたいiPhone Xから機種変更候補とするiPhoneは、以下の条件を設定する。
- 「真新しさ」が感じられること
- 長く使えること
- 古くさくないこと
2021年3月現在、販売されているiPhoneとキャリア毎の販売状況をまとめると以下のような感じ。
モデル名 | 発売年月 | Apple | 大手キャリア | 格安SIM | 実勢価格 |
---|---|---|---|---|---|
iPhone 7 | 2016年9月 | × | × | ▲ ※在庫限り | 3万円程度 |
iPhone 8 | 2017年9月 | × | ▲ ※在庫限り | × | 4万円程度 |
iPhone X | 2017年11月 | × | × | × | 販売終了 |
iPhone XS | 2018年9月 | × | × | × | 販売終了 |
iPhone XR | 2018年10月 | ○ | ○ | × | 60,280円〜 |
iPhone 11 | 2019年9月 | ○ | ○ | × | 71,280円〜 |
iPhone 11 Pro | 2019年9月 | × | ○ | × | 115,344円〜 |
iPhone SE(第2世代) | 2020年4月 | ○ | ○ | ○ | 49,280円〜 |
iPhone 12 | 2020年10月 | ○ | ○ | × | 82,280円〜 |
iPhone 12 Pro | 2020年10月 | ○ | ○ | × | 117,480円〜 |
iPhone Xからの機種変更で特に大事なのは、「真新しさ」だと思っている。
iPhone X以降発売されたiPhoneは、「iPhone SE(第2世代)」を除きiPhone Xベースなので、良くも悪くも代わり映えがしない。
そんななかでも、「iPhone Xから進化した」と実感できるモデルを機種変更候補としてピックアップした。
- 5G対応で、カメラが魅力の最新のハイスペックモデル「iPhone 12 Pro」
- スペックが全体的に上がって、画面も広いのに軽い「iPhone 12」
- 2020年一杯なら、在庫限りで安い「iPhone 11 Pro」

iPhone Xユーザー本命となるおすすめモデルは「iPhone 12シリーズ」

2017年11月のiPhone X依頼、カメラが増えたり・素材が変わったりする程度の変化はあっても、5.8インチ有機ELディスプレイという仕様は変わっていなかった。
ここがついに変わったのが、2020年10月に発表された「iPhone 12シリーズ」。
- 5G対応
- iPhone 5sっぽい、フレームがエッジのある角張ったデザインに
- ベゼルを削ってディスプレイがより広く
- 最低ストレージが「128GB」に(従来は64GB)
- Maxのカメラがより進化
- 望遠カメラの性能アップ
- プロセッサが進化(A13→A14)
- 耐水性能が「水深6メートルで最大30分間」に進化
- MagSafe対応で、アクセサリの装着、ワイヤレス充電が便利に
- 同梱アクセサリは「USB-C-Lightningケーブル」のみに
5G対応がどうしても話題になるが、カメラがより進化したり、地味にスペックアップしている。
そして、実使用上最も大きな違いが、画面が広くなったこと。
5.8インチ→6.1インチ
とわずか「0.3インチ」だが、ベセルが狭くなり、印象が変わるので進化を実感しやすい。
軽いスマホが欲しいなら「iPhone 12」

iPhone 12についても、サイズ感は全く同じ。
ただ、他モデルと比較して「軽いこと」が最大の魅力と思う。
iPhone 12 Pro | iPhone 12 | iPhone 12 mini | iPhone 11 | |
---|---|---|---|---|
画面サイズ | 6.1 インチ | 5.4 インチ | 6.1 インチ | |
高さ | 146.7 mm | 146.7 mm | 150.9 mm | |
高さ | 146.7 mm | 131.5 mm | 150.9 mm | |
幅 | 71.5 mm | 64.2 mm | 75.7 mm | |
厚さ | 7.4 mm | 8.3 mm | ||
重量 | 187 g | 162 g | 133 g | 192 g |
個人的に「ケースやフィルムを含めて200グラムを超えると重い」と思っているので、本体は160グラム程度が理想。
この理想にピッタリ合うのが「iPhone 12」だ。
miniも魅力的だが、iPhone Xからは画面が小さくなってしまうため、避けるのが無難と思う。

型落ちの値下げモデルを狙うなら「iPhone 11 Pro」

「iPhone 11 Pro」は2019年のハイスペックモデル。
2020年10月のiPhone 12シリーズ発表に伴い販売終了となったが、大手キャリアでは在庫限りで販売を継続している。
例年のパターンなら、iPhone 12シリーズの発売に伴い値下げされるはずなので、狙うのはありと思う。

キャリアでの販売も在庫限りなので、型落ちの値下げを狙うならいそぎましょう!
ビックカメラ.comではSIMフリー版がまだ購入可能です。
iPhone XR・iPhone 11・iPhone SE(第2世代)はおすすめしない

おすすめモデルは「iPhone 12シリーズ」が中心になるのだが、こんな疑問を持つ方もいるかもしれない。
iPhone SEについてはそもそもの立ち位置が違うので、iPhone Xからの機種変更で「レベルダウン感」が大きく、おすすめする理由がない。
iPhone XRやiPhone 11をおすすめしない、明確な理由がある。
- 有機ELと液晶ではベゼル(額縁)の太さが違う
- iPhone 11・iPhone XRは「大きくて重い」
- 特にiPhone XRはカメラ性能が劣っている
特に知っておいて欲しいのは、ベゼル(額縁)の太さが違うことだ。

右:液晶のiPhone XR

上:液晶のiPhone XR
画像でみるとそんなに気にならないだろうが、有機ELを使った人が、液晶を使うと「一目で気づく」
僕がそうだったので、大多数の方も気づくだろう。
これは僕が様々なスマホを使って、「目が肥えているから」ではない。誰もが一番目にするディスプレイだからこそ、誰もが一発で気づくことだと僕は思う。
iPhone Xはフラグシップモデルだったので、機種変更するにしても、同等のモデルを選ばないと、「真新しさ」が感じられないと思う。
契約種別毎におすすめするiPhone Xからの機種変更候補

2021年3月時点のiPhone Xユーザーは大きく分けると、以下のパターンだろう。
- 大手キャリア(docomo・au・SoftBank)でiPhone Xを使っている
- AppleのSIMフリー版を購入し、格安SIMなど通信キャリアを自由に選んで使っている
タイプ別で、おすすめの購入方法と対象機種を紹介しようと思う。
docomoユーザーは「iPhone 12シリーズ」か「iPhone 11 Pro」
docomoのiPhone Xユーザーには、月々サポート・端末購入サポートで購入で購入した方も多いだろう。
しかし、今後は以下のどちらかになる。
- スマホおかえしプログラムで購入する
- Apple StoreのSIMフリーを購入する
スマホおかえしプログラムに関しては、以下の記事で詳しく解説しているが、36回分割払いで、24回支払後に「返却」すると残債が免除されるという仕組み。つまり「リース」の考え方だ。
一見安く見えるが、「注意点」もある。ドコモとAppleのiPhone SE 第2世代を例に価格をみて欲しい。
容量 | 価格 | ||
---|---|---|---|
Apple | docomo | ||
定価 | スマホおかえしプログラム 実質負担額 | ||
64GB | 49,280円 | 57,024円 | 38,016円 |
128GB | 54,780円 | 62,568円 | 41,712円 |
256GB | 66,880円 | 75,240円 | 50,160円 |

「2年間の実質価格」は確かに安いが、2年を超えて使えば損する仕組み。しかも、返却が条件なので手元にも残らない。
つまり、
2年毎にキッチリ機種変更する
という使い方で、ある程度新しいモデルを使い続けたい方に限り、従来の24回払いに比べ、1ヶ月あたりの負担も減るため購入しやすくなる仕組みだ。
- iPhone 11 Pro
- iPhone 12シリーズ
を2年程度で買い替えるつもりで購入するなら「スマホおかえしプログラム」を活用しよう。

同じ機種を長く大事に使うのは、「美徳」にはならないですよ。
- 公式ショップだから安心して購入できる
- オンラインショップのメリット
- 最新キャンペーンをチェック
- 申込み手順を知りたい方はこちら
同じ端末を長く使いたいなら、Apple StoreのSIMフリー版を購入しよう

近年のiPhoneは長寿命化しているので、同じスマホをなるべく長く使いたいという方も多いだろう。
そんな方に、2年で返却が前提の「スマホおかえしプログラム」はおすすめできない。
3年以上使えば、ドコモの方が高くなる
というのが最大の理由。
なので、iPhoneを使いたいなら、AppleのSIMフリー版をおすすめする。

という質問はよく受けるが、ドコモ版と同じようにSIMカードを差し替えるだけで使える。
これを機会に購入してみてはいかがだろうか。
au・SoftBankユーザーは「iPhone 12シリーズ」か「iPhone 11 Pro」

では、残る大手キャリアのau・SoftBankユーザーはどうするか?
docomoになくて、au・SoftBankにあるのは、「格安SIMとして展開するサブブランド」だ。
があり、最も価格が安い「iPhone SE(第2世代)」はこちらでも販売している。
安価なiPhoneを使いたいなら、サブブランドに乗り換える
これが王道になるだろう。
なお、公式に販売していないが、サブブランドでも「iPhone 11」などは利用可能。
端末の購入方法は、ドコモと異なり名称がコロコロ変わるのだが、36回 or 48回の分割払いで、24回支払後に「返却」すると残債が免除されるという仕組みである点は同様。
なので、おすすめモデルも同様となる。
- 2年程度での機種変更するなら、au・SoftBankで「iPhone 11 Pro」・「iPhone 12シリーズ」
- 長く使うなら、SIMフリーの「iPhone 12シリーズ」
通信契約については、大手キャリアに残るか、サブブランドへ乗り換えるか含めて任意で選べばよいと思う。
ただ、同一ブランド内での、MNPは優遇されないため、乗り換えるのであれば基本方針は以下となる。
両社の料金プラン、端末価格はほぼ横並びなので、大きな違いは無い。
iPhone Xに不満がない大手キャリアユーザーは格安SIMへの乗り換えもあり


そう思う方も多いと思う。
正直なところ、電話・メール・ネット・SNS・動画閲覧程度の用途であれば、iPhone Xはまだまだ現役で不満を持つ要素がない。
しかし、大手キャリアを契約して、2年間の支払いを終えた後に、そのまま契約し続けるのは損だ。
2019年10月に、改正電気通信事業法が施行され「分離プラン」が義務化された。
大手キャリアを含めて、新プランに切り替わっているので、少なくとも分離プランに切り替えた方がよいと思う。
以下の記事はドコモの話だが、家族中心のプランなので「家族全員」分離プランにしないと意味が無いが、au・SoftBankは「個人」なのでプラン変更は容易と思う。
また、iPhone Xを使い続けるなら、SIMロック解除して格安SIMに乗り換えるのもよいだろう。
iPhone Xを使う場合、一番おすすめの格安SIMは「Y!mobile」だろうか。
- SIMのみ契約でもキャンペーンが充実している
- SIMをさせばそのまま使える
- 格安SIMにありがちな通信速度の低下がなく、高速安定
- 10分以内の電話かけ放題が全てのプランに付いている
格安SIMユーザーはSIMフリーで「iPhone 12シリーズ」

最後に格安SIMユーザーについて。
2021年3月時点で機種変更を考える、格安SIMのiPhone Xユーザーは、SIMロック解除したか、AppleのSIMフリー版を購入した人だけだろう。
なので、格安SIMのiPhoneを買うメリットはない。
2020年8月27日からY!mobile・UQ mobileで、iPhone SE(第2世代)の販売は開始されたが、iPhone Xから乗り換える意味は薄い。
iPhone Xを格安SIMで使っている方は、Apple SIMフリー版の購入一択となる。
安く買う方法は下取りの活用(Appleの下取りがおすすめ)

iPhoneを機種変更する場合、地味に大きいのが今使っているiPhoneの下取り。
Androidと最大の差別化ポイントともいえる、リセール価値の高さは、2021年現在も健在。
iPhone Xの下取り価格を、Apple公式・大手キャリアで比較すると以下のようになる。
Apple | ドコモ | au | SoftBank | |
---|---|---|---|---|
iPhone X | 最大30,000 円 | 24,200〜27,800 円 | 22,000〜26,400 円 | 22,800 円 |
還元方法 | ギフト券・ポイント・PayPay | |||
還元回数 | 一括 |

金額だけみると魅力は薄いが、実はかなり使いやすいいのがAppleの下取りプログラム「Apple Trade In」。
キャリアの買取は基本的に、端末購入時や購入履歴のある端末に限定されるなど、条件が多い。
しかし、Appleの場合はそのような条件もなく、キャリアの買取と同じく、本体だけ返送すれば、サクッと下取りが完了する(=Lightningケーブルや充電器の返却は不要)。
Apple StoreでSIMフリー版を購入し同時申込みした場合を除き、Appleストアギフト券での還元となるが、iPhoneケース・ケーブルなどのアクセサリ購入に使えばよいかと思う。
通信費を節約するなら楽天モバイルのeSIMを活用しよう

最後に、iPhoneを買い替えたら、ついでに通信契約も見直してみてはどうだろうか。
今回おすすめモデルとして紹介したiPhoneは、「デュアルSIM」という仕組みに対応している。
簡単にいえば、1つのスマホで2枚のSIMカードを挿入し、電話番号やデータ通信を使い分けることができる機能。
2枚目のSIMは、カードではなく「eSIM」という仕組みで実現しているのだが、日本では導入するキャリアがなく使い物にならなかった。
しかし、2020年4月にサービス開始した「楽天モバイル」が、本格的にeSIMサービスを展開。
かなり使いやすくなったので、この機会に使ってみてはいかがだろうか。
- プラン利用料「2,980円」は1年間無料
- 機種変更などにともなう、SIMの交換手数料は無料
- 「Rakuten Link」を使えば、国内通話・SMSが全て無料
正直メイン回線として使うにはまだ不安があるのだが、2枚目の通信契約として1年間お試しするのはありだと思う。

- データ通信無制限。「Rakuten Link」を使えば国内通話も無料
- 1GBまでの通信なら「無料」
- eSIMでもSIM交換手数料が無料
- 最新キャンペーンをチェック
- 申込み手順を知りたい方はこちら
終わりに

というわけで、iPhone Xの機種変更候補を紹介してみた。
まとめると以下のような感じだ。
- 本命は「iPhone 12シリーズ」
- 型落ちで安く買えるなら「iPhone 11 Pro」もあり
- docomo・au・SoftBankの販売は「2年リース」で返却必須なので、強くおすすめしない
- 「買い切り」のApple SIMフリー版が無難
- 「デュアルSIM」に対応しているので、通信料金を節約したいなら「楽天モバイル」の検討を

この記事でおすすめした機種変更候補のiPhone
この記事でおすすめした、iPhone Xからの機種変更候補としておすすめのiPhoneを紹介します。

▼一番のおすすめは「iPhone 12シリーズ」
▼型落ちで安く買えるなら「iPhone 11 Pro」もあり
キャリアでの販売も在庫限りなので、型落ちの値下げを狙うならいそぎましょう!
ビックカメラ.comではSIMフリー版がまだ購入可能です。