2020年4月にiPhone SE 第2世代を購入した。
革新的な機能はないが、
SIMフリーでも5万円以下で購入できる
というのが最大の特徴。
発売当初大手キャリアのみが取り扱っていたが、2020年8月からY!mobile・UQ mobileなどのサブブランドも取り扱いを開始し、販売が加速している。
基本的にはホームボタン搭載の「iPhone 8後継モデル」という位置付け。
しかし、発売した2020年4月は、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、日本国内では緊急事態宣言が発令されていた時期。
マスクを着用すると使いづらい顔認証「Face ID」と比較して、使いやすい生体認証として、指紋認証「Touch ID」が脚光を浴びた面もあった。
この記事では、iPhone SE 第2世代の長期利用レビューとして以下を紹介しようと思う。
- iPhone SE 第2世代「最大の魅力」
- iPhone SE 第2世代を使った感想
- スペックの選び方
他モデルが気になる方はお使いの方は、以下の記事をご覧ください。
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iPhone SE 第2世代ファーストインプレッション
iPhone SE 第2世代はこれといった特徴はないのだが、発売時期・スペック……いろんな意味で「異色の存在」だと思う。
- 通常iPhoneの新モデルは9月に発売されるが、「4月発売」
- 5万円程度という価格的は「スタンダードモデル」に該当するが、SoCは「A13 Bionic」でiPhone 11 Proと同様
発売時期については、時々変わるので例外もあるだろうが、SoCが発売時のハイスペックモデル「iPhone 11 Proと同様」というのには驚いた。
SoCがハイスペックモデル「iPhone 11 Pro」と同等でサクサク
2024年現在のスマホは、大きく分ければ2種類ある。- 10万円ほどする「ハイスペックモデル」
- 5万円以下の「スタンダードモデル」
高いほど、画面が大きく・美しくなり、カメラのスペックがあがる、という傾向があり、その結果としてSoC(CPU)も、高いものほど高性能になる。
一例として、SONYのXperiaと比較してみる。
【スタンダード】 Xperia 10 II iPhone SE |
【ハイスペック】 Xperia 1 II iPhone 11 Pro |
|
---|---|---|
Xperia | Snapdragon 665 | Snapdragon 865 |
iPhone | A13 Bionic |
パソコンの世界でも、高いモデルほど高性能が「当たり前」なので、iPhone SE 第2世代が異色の存在であることは分かると思う。
実際、使ってみるとAndroidのスタンダードモデルは「もっさり」した動作になることが多いのだが、iPhone SE 第2世代は何をしてもサクサク。
例えば画面サイズ・カメラ機能などを比較すれば見劣りするが、「サクサク感」は数字に表れない魅力と思う。
「安い新品のiPhone」が欲しい方におすすめ。他モデルとの比較は無意味
繰り返しになるがiPhone SE 第2世代は、特殊な立ち位置だ。
普通は、ハイスペックモデルが欲しければ最新モデルを買い、価格重視なら旧モデルや、スペックを落としたモデルを買う。
ところが、iPhone SEはハイスペックなのに安いというよく分からない位置付け。
もちろんハイスペックの定義は人それぞれで、画面サイズ・カメラ機能を重視するなら、iPhone SEは物足りないかもしれない。
ただ、価格重視の人には唯一無二の選択肢になるだろう。
というのが、価格的に最も近く、「高コスパモデル」といえるのは、2017年モデルの「iPhone XR」だと思う。
画面の大きさ、Face ID対応など、真新しさはあるのだが、SoCは古いし、価格も少し高い。
中古のiPhone 8まで候補にすれば選択肢は広がるが、
安い新品のiPhone
と考えた時は「一択」になってしまう。
iPhone SE 第2世代を使った感想
iPhone SE 第2世代は中身が進化したが、基本的にはiPhone 8と同じ使い勝手。
このため、革新的なものはないのだが、実際に使ってみて改めてよいなと感じたのは以下の3点。
- 何をしてもサクサク動く
- カメラが「人物限定ポートレートモード」に対応
- 指紋認証「Touch ID」搭載で、マスク着用でも生体認証が使える
何をしてもサクサク動く
繰り返しになるがiPhone SE最大の魅力は「サクサク感」だと思う。
- カメラ
- アプリ起動
- アプリ切替
何をしてもサクサク動くので、使っていてストレスを感じることが無い。
2024年現在としては、iPhone 7あたりだとさすがに「モッサリ感」を感じることもあるが、さすが最新SoC「A13 Bionic」という感じだ。カメラが「人物限定ポートレートモード」に対応
iPhone SEは前モデルにあたる「iPhone 8」と比較して、機能的な進化にとぼしいが、数少ない進化が「人物限定ポートレートモード」に対応したこと。
「ポートレートモード」はiPhone 7 Plusから対応した機能で、ソフトウェア処理で一眼レフのような、「背景ボケ」写真が撮影できる機能。
基本はデュアルカメラ対応モデルを対象とした機能で、iPhone SEはシングルカメラなので、被写体が人物に限り対応した。
「もの」には使えないので注意して欲しい。
指紋認証「Touch ID」搭載で、マスク着用でも生体認証が使える
3つ目は、特徴というほどでもないのだが、時流に合った機能だったという話。
iPhoneは2017年モデルの「iPhone X」以来、顔認証「Face ID」を採用し拡大してきた。
- 上位モデルは「Face ID」
- 下位モデルは「Touch ID」
みたいな棲み分けになっていて、iPadにおいても同じ傾向なのだが……。
2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大において、外出時は「マスク着用」がほぼ義務化されて、顔認証の利便性が大幅に低下した。
対して、指紋認証はマスクの影響を受けないので、指紋認証の方が使いやすいという逆転現象が発生。
iPhone SE 第2世代のイマイチなところ
では、iPhone SE 第2世代の欠点はあるのか?
高コスパモデルなので、ツッコミどころは確かにある。
- カメラがシングルカメラ
- ディスプレイが小さい
- ディスプレイが液晶で、有機ELではない
ただ、これらを望むのであれば、対応するモデルが既に存在する。
- デュアルカメラを求めるなら「iPhone 11」か「iPhone 11 Pro」
- 大きなディスプレイを求めるなら、iPhone XRより上位モデルに
といった感じだ。
iPhone SEは唯一無二な存在なので、欠点として気になるなら、それを補うモデルを購入すればよい。
比較そのものが無意味だと思う。
スペックの選び方
iPhone SE 第2世代を購入する場合、スペック選定にも悩む方はいるだろうが、選択要素はそれほど多くない。
- ストレージ
- カラーバリエーション
この2つしかなく、僕は「64GB レッド」を選択したのだが、基本的な選択ポイントは以下になると思う。
- ストレージはiCloudを契約すれば「64GBで十分」
- カラーは好みで選べばOK
ストレージはiCloudを契約すれば「64GBで十分」
iPhone SE(第2世代)のストレージ構成は、「iPhone 11」と「iPhone XR」を踏襲している。
ストレージ構成と、Apple StoreのSIMフリー版販売価格をまとめると以下のようになる。
ストレージ | Apple販売価格(税込) |
---|---|
64GB | 49,800円 |
128GB | 55,800円 |
256GB | 販売終了 |
ストレージについては、大多数の方は「64GB」を選択すれば十分と思う。
では逆に、「64GBを選択してはいけない人」はどんな人なのか。
僕の考えでは以下のような方。
- そもそも、今64GB以上使用している人
- 通信契約が小容量(3GB未満)かつ、自宅にWi-Fiアクセスポイントが無い人
- セミナー、イベントなど、スマホで長時間の動画撮影を行う人
僕は「岡山ブログカレッジ」などのイベント運営をしているため、保険の意味合いもあり大容量版を選択している。
2024年現在のストレージ選択の、基本的な考え方は以下だと思う。- 大容量ストレージを選択して、通信量を抑える
- 小容量ストレージを選択して、クラウド化する(=通信量は増える)
iCloudストレージは、2024年10月時点で以下の価格帯となっている。
容量 | 月額料金(税込) | ファミリー共有 |
---|---|---|
5GB | 無料 | × |
50GB | 130円 | × |
200GB | 400円 | ○ |
2TB | 1,300円 | ○ |
ここでポイントとなるのは、200GBプラン(月440円:税込)。
月額課金となるため、難色を示す方も多いが、1年使っても税込5,500円程度。
- iPhoneの容量アップは「約16,500円(税込)」
- iCloudの容量アップは「年額5,500円(税込)」
単純計算同じ機種を3年以上使うなら、iPhoneの容量をアップした方が安いと言えるが、バックアップを含めた利便性を考えるとiCloudの方がコスパが高いと思う。
カラーは好みで選べばOK
iPhone SE 第2世代のカラーバリエーションと、フロントパネルの色をまとめると以下の通りとなる。
カラー | フロントパネルの色 |
---|---|
ブラック | ブラック |
ホワイト | |
(PRODUCT)RED |
ホームボタン搭載のiPhoneは、iPhone 8まで「フロントパネルがホワイト」のモデルがあり人気だった。
ところが、iPhone SE 第2世代において、ホワイトは存在するが背面だけの話で、フロントパネルはブラックで統一……。
おそらくこれも「コストダウン」が理由と思われるが、結果としてカラーは重要な選択要素ではなくなってしまった。
デュアルSIMに対応!通信費節約に「eSIM」が活用できそう
最後に、2018年モデルの「iPhone XR」と「iPhone XS」から踏襲しているが、是非知って欲しい機能を紹介しようと思う。
それは、デュアルSIM対応。
Apple製品は2018年9月以降に発売した製品は、iPhone・iPadともにDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)対応を進めている。
- 電話は同時に待受できる(個人用・仕事用の使い分けが簡単)
- 電話の発信・着信時に、どちらの番号を使っているかが分かる
- モバイルデータ通信を利用する回線を選べる
2つのSIMを組み合わせることで、今までにない使い方ができるようになるのだが、まだまだ対応機種もサービスも少ない状況だ。
2024年10月時点のiPhone対応モデルは以下。モデル名 | モデル番号 | デュアルSIM対応 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
nano-SIM eSIM |
nano-SIM nano-SIM |
eSIM eSIM |
|||
iPhone 6s | - | × | × | × | |
iPhone 7 | - | × | × | × | |
iPhone 8 | - | × | × | × | |
iPhone X | - | × | × | × | |
iPhone XS | 全モデル | ○ | × | × | |
iPhone XS Max | A2104 | × | ○ | × | 中国大陸(香港版) |
上記以外 | ○ | × | × | 日本版を含む | |
iPhone XR | A2108 | × | ○ | × | 中国大陸(香港版) |
上記以外 | ○ | × | × | 日本版を含む | |
iPhone 11 | A2223 | × | ○ | × | 中国本土・香港版 |
上記以外 | ○ | × | × | 日本版を含む | |
iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro Max |
A2217 A2220 |
× | ○ | × | 中国本土・香港版 |
上記以外 | ○ | × | × | 日本版を含む | |
iPhone SE(第2世代) | A2298 | × | × | × | 中国本土版 |
全モデル | ○ | × | × | 日本版を含む | |
iPhone 12 Pro iPhone 12 Pro Max |
A2408 A2412 |
× | ○ | × | 中国本土・香港版 |
上記以外 | ○ | × | × | 日本版を含む | |
iPhone 12 | A2404 | × | ○ | × | 中国本土・香港版 |
上記以外 | ○ | × | × | 日本版を含む | |
iPhone 12 mini | 全モデル | ○ | × | × | |
iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max |
A2639 A2644 |
× | ○ | ○ | 中国本土・香港版 |
上記以外 | ○ | × | ○ | 日本版を含む | |
iPhone 13 | A2634 | × | ○ | ○ | 中国本土・香港版 |
上記以外 | ○ | × | ○ | 日本版を含む | |
iPhone 13 mini | 全モデル | ○ | × | ○ |
ただ、1つ難点があり、一般的な「デュアルSIM対応」とは、スマホ内にSIMカードを2枚挿入できる状態を意味する。
iPhoneにおけるデュアルSIM対応は、
「nano-SIM(SIMカード)」と「eSIM」の組み合わせ
が中心となっている。
eSIMは日本国内において「IIJmio」が力をいれているだけで、普及の兆しがなかった……。
しかし、この状況に風穴をあけたのが2020年4月にサービスインした、「楽天モバイル」。
- プラン料金は月額「3,278円(税込み)」
- プラン料金は1年間無料
- 楽天回線エリアは、データ通信無制限
- パートナー回線エリア(au)は、月5GBまで無料(4/22〜)
- 「Rakuten Linkアプリ」の利用で、国内通話かけ放題
- 契約解除手数料「0円」
プラン料金は1年間無料
のインパクトが強いが、実は「eSIM」も展開しており、これがとても使いやすい。
特に嬉しいのが、機種変更に伴う「eSIM再発行手数料」が無料であること。
SIMカードと異なり「差し替え」に手数料が発生していたのだが、これでかなり使いやすくなったと思う。
2024年10月時点では「詳しい人向けのサービス」という印象はぬぐえないが、「eSIM」というキーワードは覚えてもらえたらと思う。- データ通信無制限。「Rakuten Link」を使えば国内通話も無料
- 1GBまでの通信なら「無料」
- eSIMでもSIM交換手数料が無料
- 最新キャンペーンをチェック
終わりに
- iPhoneは単一モデル
- 安価なモデルは販売しない
などといわれていた時代は確かにあった。
しかし、スマートフォンの進化が緩やかになり、利用スタイルが固定化した結果、求めるものはユーザーによって様々になった。
特に日本においては、2019年10月以来「端末値引きの制限」があり、5万円程度の安価なモデルに人気が集中する傾向がある。
この状況で、「旧モデルのiPhone」ばかり売れている状況はAppleとしても好ましくないということだろう。
5万円の最新型iPhone
の登場は、Appleというより、市場の変化を象徴していると思う。
iPhone SE(第2世代)を購入する
iPhone SE(第2世代)はAppleおよび、大手キャリア・サブブランドで販売されています。
AppleではSIMフリー、キャリア版はSIMロックされていますが、条件を満たせばSIMロック解除可能です。
- 契約事務手数料が無料の、オンラインショップを活用する
- ストレージは基本「64GB」で十分
- カラーはトレンドに左右されず、「好み」で選ぶ
一緒に使いたいおすすめアクセサリ・サービス
詳細は各製品のホームページをご確認ください
ドコモでiPhoneを買うならオンラインショップがおすすめ
購入手続きはオンラインショップで行うのがおすすめです。
利用するメリットは、以下のようなものがあります。
- 24時間受付可能
- 2,750円以上の購入で送料無料
- 全手続きで事務手数料が「完全無料」
- キャンペーンが多い
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 機種変更は「モバイル回線からの注文のみ可能
ドコモ最新キャンペーンページで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください!
注目の料金プラン「ahamo」・「5Gギガホプレミア」
2021年3月以降、料金プランが大きく変わります。ほとんどの方はプラン変更する価値があるので理解しておきましょう。
「ahamo」が目立っていますが、1,000円値下げされて、テザリング込みで「データ通信無制限」の「5Gギガホプレミア」はヘビーユーザー要チェックプランです
元携帯ショップ店員の僕も驚くようなプランで、各社同種のプランを出しましたが、以下の記事で詳しく解説しています
iPhone SE 第2世代ケースのおすすめ
ホームボタンを搭載するiPhone SE 第2世代のケースは、フロントパネル(ブラック)に合うケースをおすすめします。
タイプ | 価格 | グリップ性 | 対衝撃性能 | 機能性 |
---|---|---|---|---|
ハード | ○ | △ | ○ | △ |
ソフト | ○ | ○ | ○ | △ |
手帳型 | × | × | ○ | ○ |
Apple純正 | × | ○ | × | × |
その中では、安価かつ高品質な「Spigen社のケース」が僕のおすすめです!
iPhone SE 第2世代用画面保護シートのおすすめ
iPhone SE 第2世代の画面保護には、正直なところ決定版と言えるものがありません。ガイド枠がついて貼り付けが簡単で、安価な保護ガラスがおすすめです
種類 | 価格 | 指滑り | 貼りやすさ | 機能性 |
---|---|---|---|---|
保護フィルム | ○ | × | △ | △ |
保護ガラス | ○ | ○ | △ | ○ |
コーティング | × | ○ | ○ | ○ |
見た目重視なら「コーティング剤」
ガラスの見た目が嫌、という方には見た目を損なわない「コーティング剤」がおすすめです。
iPhone SE 第2世代の考察記事
2011年発売のiPhone 4S以来、iPhoneを毎年購入している管理人が、これまで書いて来たiPhone関連レビューを、iPhoneカテゴリートップページでは整理して紹介しています。
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