本気のミドルクラスXperiaがついに出た!
日本国内では、2019年10月から分離プランの義務化、端末値引きの制限によって、スマホの売れ筋が「5万円以下のミドルクラス」に変わった。
SONY「Xperia」は、2019年6月に発売された「Xperia 1」以来、プロ向けのハイスペックモデルに注力していたため、ミドルクラスの販売は出遅れる。
docomo向けとしては2019年6月に発売した、「Xperia Ace SO-02L」が初登場だったのだが、これがなかなか酷いスペックの製品……。
その後、2019年10月に「Xperia 8」が発売されたが、UQ mobileとY!mobile向けだったのか、docomoでは販売されなかった。
というわけで、ようやくdocomo向けに登場した「本気のミドルクラスXperia」が、この記事で紹介する「Xperia 10 II(エクスペリア テン マークツー)」。
- ディスプレイは「有機EL」
- トリプルカメラ搭載
というのが目玉で、価格が5万円以下なので、価格相応な部分はあるものの、2019年モデルの「Xperia 1」に近い仕様となっている。
- ミドルクラスXperia過去モデルと比較した進化ポイント
- Xperia 1 IIとの違い
- Xperia 10 IIの良いところ・イマイチなところ
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SONY「Xperia 10 II(テン マークツー) SO-41A」の概要
SONY「Xperia 10 II SO-41A」は、2020年6月25日に2020年夏モデルとして発売された。
- 夏モデルはハイスペックモデル
- 冬モデルはコンパクトハイスペックモデル
というリリースペースに2019年から変わり、SONYはハイスペックモデルに力を入れているのは明らかだった。
このため、ミドルクラスはメーカーのSONYがあまりアピールせず、キャリアが強くアピールする構図となる。
とはいえ、「Xperia 10 II」はとてもよくできたスマホで、なんといっても2019年モデルの「Xperia 1」に近い仕様となっているのが最大の特徴。
- ディスプレイは「有機EL」
- トリプルカメラ搭載
他社スマホに目を向けたら2024年現在としては「普通」だが、Xperiaではそれがなかったので待望のモデルといえる。
なお、「SO-41A」はドコモ向けの型番で、この記事ではドコモ版を紹介するのだが、他社でも、以下の製品名で販売されている。
- ドコモは「Xperia 10 II SO-41A」
- auは「Xperia 10 II SOV43」
- Y!mobileは「Xperia 10 II」
対応周波数など多少の違いはあるが、基本的に同じ製品と理解して欲しい。
スペック概要としては以下の通り。
ディスプレイ | 約6.0インチ(有機EL) |
---|---|
バッテリー容量 | 3600mAh |
プロセッサ | Snapdragon 665 |
内蔵メモリ(RAM) | 4GB |
内蔵メモリ(ROM) | 64GB |
アウトカメラ | 広角:1200万画素 超広角:800万画素 望遠:800万画素 |
インカメラ | 800万画素 |
テレビ機能 | × |
おサイフケータイ | ○ |
急速充電 | × |
ワイヤレス充電 | × |
サイズ | 157(高さ) × 約69(幅) × 約8.2(厚み) mm |
重量 | 151g |
通信速度(受信時最大) | 4G(LTE) 500Mbps |
通信速度(送信時最大) | 4G(LTE) 75Mbps |
販売価格はドコモの場合「41,976円」。
ドコモでは買い切り型のスマホとして販売されており、「スマホおかえしプログラム」の適用対象外だが、他社と比較してもかなり安く販売されている。
モデル名 | docomo | au | Y!mobile | |||
---|---|---|---|---|---|---|
定価 | 実質価格 | 定価 | 実質価格 | 定価 | 実質価格 | |
Xperia 10 II SO-41A | 41,976円 | – | 49,990円 | 39,790円 | 54,000円 | – |
ドコモのスマホと言えば「高い」
というのが昔からのイメージだと思うが、2019年夏モデル以降は価格を押さえており、実は一番安かったりする。
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 機種変更は「モバイル回線からの注文のみ可能
「Xperia 8」と「Xperia 1 II」との比較
「Xperia 10 II」の価格は約5万円。
Xperiaは歴史の長いスマホなので、過去モデルからの買い替えユーザーが多く、指名買いの傾向が強い。
このため、比較検討するのは以下のモデルが多いと思う。
- 3万円台で購入できて、より安価な「Xperia 8」
- 10万円程度と高価だが、高級感のはるハイスペックモデル「Xperia 1 II」
ピックアップして比較すると以下のような感じ。
Xperia 8 | Xperia 10 II | Xperia 1 II | |
---|---|---|---|
ディスプレイ | 6.0インチ フルHD+ 液晶 | 6.0インチ フルHD+ 有機EL | 6.5インチ 4K HDR有機EL |
解像度 | 1080×2520ピクセル | 1644×3840ピクセル | |
サイズ | 158(高さ) × 約69(幅) × 約8.1(厚み) mm | 157(高さ) × 約69(幅) × 約8.2(厚み) mm | 166(高さ) × 約72(幅) × 約7.9(厚み) mm |
重量 | 170g | 151g | 181g |
アウトカメラ | 広角:1200万画素 望遠:800万画素 |
広角:1200万画素 超広角:800万画素 望遠:800万画素 |
広角:1220万画素 超広角:1220万画素 望遠:1220万画素 ToFカメラ |
価格帯 | 3万円台 | 5万円 | 10万円 |
「Xperia 1 II」は最上位モデルなので別格だが、Xperia 8とXperia 10 IIのスペックはよく似ている。
Xperia 10 Ⅱが優れているのは、主に以下の3点。
- ディスプレイに「有機EL」を搭載している
- カメラがトリプルカメラとなり、「超広角レンズ」を搭載
- 151グラムと軽い
価格差は1万円程度なので、どちらを買おうか悩んだときは、Xperia 10 Ⅱを選ぶ方が幸せになれるだろう。
開封レポート
簡単な開封レポートを。
最近のXperiaはどのモデルも、簡易パッケージ……。
蓋をあけると、本体がドーンとお目見えし、
終了!
ケーブルはおろか、説明書すら入っていないという割り切り仕様。
これも時代の流れかな……。
本体をチェック。
大型化と共に、ラウンドフォルムを採用するスマホが増えたが、Xperiaはスクエア型でスッキリとしたデザイン。
代わり映えがしないと言えばそうだが、これこそがXperiaだと僕は思う。
背面は「ガラス」コーティングされており、高級感がある。
四方からチェック。
上部には「3.5mmステレオミニプラグ(イヤホンジャック)」を搭載している。
「完全ワイヤレスイヤホン」も普及したが、バッテリーを気にせず使えるし、長年愛用しているヘッドホンなどが変換アダプタなしに利用できる。
充電端子は「USB-Type C(USB-C)」を採用している。
近年のAndroidスマホの定番だが、USB Power Delivery(USB-PD)による、急速充電に「非対応」である点は注意して欲しい。
以下の記事は「iPhone 8」での検証事例だが、USB-PDによる充電は圧倒的に早い。
あえてこの機能をカットしたのは残念だ。
「Xperia 10 II」は本体側面に、指紋認証センサーを搭載している。
側面はポリカーボネート製で、ステンレスに比べたら高級感は劣るが、ポップなカラーで色合いもキレイ。
SIMカードスロットは本体左側面にあり、micro-SDカードスロットと共有。
nano-SIMのシングルスロットでデュアルSIMには非対応。
スマホのメイン機能とも言えるカメラは、広角・超広角・望遠のトリプルカメラ。
「Xperia 10 II」最大の魅力と言えるのはサイズ感。
幅が約69ミリでとても持ちやすい。
そして、重量も「151グラム」と軽く、手に取った瞬間「軽い!」と驚いた。
「Xperia 10 II」のここが凄い!
以降は僕の感想を中心に紹介しようと思う。
僕が触ってみて「Xperia 10 II」の良いなと思ったポイントは、以下の4点だ。
- 有機ELディスプレイの美しさ
- 「151グラム」で軽くて持ちやすい
- 「21:9マルチウィンドウ」は意外と使いやすい
- 3つ目のカメラとして「超広角カメラ」を搭載
有機ELディスプレイの美しさ
近年のスマホトレンドは「有機EL」。
テレビでもそうだが、
有機ELは液晶より画面がキレイ
というような訴求が行われており、2024年現在はハイスペックモデルの象徴だったが、2019年あたりからミドルクラスでも採用事例が増えてきた。
ただ、一言で有機ELといっても、実はメーカーによってかなり「味付け」が異なる。
以下は「Galaxy S20+ 5G」のレビューをした時の画像だが、見ての通り色合いはかなり異なる。
ただ、メーカーが同じなら大体同じ色合いと思っていたが、SONYの場合は異なるようだ。
以下は、「Xperia 1 II」と「Xperia 10 II」の比較。
実物で見比べないと分かりづらいと思うが、「Xperia 1 II」の方がキレイと感じる。
スペック的には解像度が違うくらいだが、「味付け」もかなり異なるようだ。
といっても、「Xperia 10 II」のディスプレイが見づらいわけではないので、その点は安心して欲しい。
「151グラム」で軽くて持ちやすい
「Xperia 10 II」の重量は「151グラム」と軽い。
最近のスマホは、大画面化・カメラ数の増加により重くなる傾向が強く、200グラム近いスマホも珍しくない。
2024年現在、スマホを裸で使う人は少ないはずだ。
- ケース
- 保護フィルム・ガラス
この2つは最低でも装着している人が大多数で、そうなると「30グラム程度」は重量が増える。
僕の理想は、アクセサリ込みで「200グラム以下」とすること。
「iPhone XS Max」を使っていた時に実感したが、200グラムオーバーのスマホを毎日持ち歩くと、利き腕が日常的に疲れてしまう。
スマホの大画面化で「軽いこと」をアピールするメーカーは減ったが、「Xperia 10 II」の軽さは大きな魅力といえる。
「21:9マルチウィンドウ」は意外と使いやすい
Xperia 1から「シネマサイズの21:9」ディスプレイを採用し、Xperia 10 IIでも同じ仕様となっている。
正直スマホの画面としては「縦長すぎる」と思うのだが、縦長になったことで使いやすくなったのが、Androidのマルチタスク機能(複数のアプリを同時に利用)。
Androidでは一昔前から搭載されている「標準機能」なのだが、スマホの画面サイズでは正直使いづらかった。
しかし、Xperiaはこれを「21:9マルチウィンドウ」と名付け、アピールしている。
「Xperia 5」をレビューするまで、正直「必要?」って思っていたのだが……
組み合わせはほぼ自由で、使いやすい組み合わせを編み出すのもよいだろう。
もちろん、ランドスケープモード(横画面)でもちゃんと動作する。
しかも、組み合わせを「お気に入りとして記憶」できるので、簡単に起動することができる。
Androidのマルチタスク機能を知りつつも、あまり使っていなかった方が多いと思うが、「Xperia 10 II」を購入したら是非試してみて欲しい。
3つ目のカメラとして「超広角カメラ」を搭載
最後はカメラについて。
- 広角カメラ
- 望遠カメラ
- 超広角カメラ
のトリプルカメラ仕様となっており、「Xperia 8」と比較した場合、「超広角カメラ」が追加となった。
超広角カメラの搭載は「トレンド」といえるが、実際スマホ用カメラとしてはかなり使いやすいので、ミドルクラスで採用されたメリットは大きい。
▼望遠カメラ
▼広角カメラ
▼超広角カメラ
同じ位置から撮影しても、撮影範囲がこんなに違う。
スマホカメラは日常のスナップ・記録として使う方が多いため、1枚の写真の情報量が増えると便利。
もちろん、SONYのスマホなので、カメラは高機能。
- ナイトモード
- ポートレートモード
- ポートレートセルフィー
- Google Lens
など一通りの機能は備えており、ミドルクラスとはいえ、カメラ機能としては十分過ぎる性能がある。
「Xperia 10 II」のここがイマイチ
「Xperia 10 II」を使って、イマイチと感じた点ももちろんある。
感じたことをまとめると、以下のような感じだ。
- 顔認証に非対応
- サイドセンスメニューが使いづらい
- 急速充電(USB-PD)とワイヤレス充電に非対応
顔認証に非対応
Xperiaの「伝統」といえるのが、側面に配備した指紋認証センサー。
「Xperia 10 II」においても同様だが、スマホ生体認証トレンドは、指紋認証からiPhoneの「Face ID」相当となる顔認証に変わっている。
2020年のコロナ禍においては、マスクをつけると顔認証が使いづらいので、指紋認証の価値は見直されたと思う。
ただ、自宅内でマスクをつける人は少ないし、できれば両方対応してほしかった。
実際、Androidスマホは画面内指紋認証センサーと顔認証のハイブリッド型が増えている。
ドコモ向けとしては双璧をなす、サムスン「Galaxy S20 5G」もそうだし、4万円以下の「OPPO Reno A」も対応している状況。
サイドセンスメニューが使いづらい
近年のスマホは大画面化が進んでいるが、「Xperia 10 II」は縦に延ばすアプローチをとっている。
このため、画面上部の操作が難しくなったのだが、その代わりに「サイドセンスメニュー」という独自機能を搭載した。
ショートカット的な機能なのだが、これの使い勝手が悪い。
過去モデルは「サイドをなぞる」ことで起動していたが、「Xperia 10 II」ではサイドをダブルタップに変わっていた。
おそらく不評だったからだろうが、ダブルタップに変わっても正直使いづらい……。
サイドのどこでもよいわけではなく、以下の部分をタップする必要があるのだが、
うまく感知しないことが多い……。
急速充電(USB-PD)とワイヤレス充電に非対応
最後が、急速充電(USB-PD)とおよびワイヤレス充電に非対応という点。
ミドルクラスのスマホは、ワイヤレス充電に非対応であるケースが多い。これは仕方ないと思うが、USB-PDによる急速充電にも非対応。
以下の記事は「iPhone 8」での検証事例だが、USB-PDによる充電は圧倒的に早い。
あえてこの機能をカットしたのは残念だ。
終わりに
日本市場におけるスマホトレンドの変化によって登場したのが、「Xperia 10 II」だと思う。
2019年春頃には既に流れは決まっていたし、この分野においてSONYは出遅れたのではなく、「乗り気」じゃなかったのだろう。
結果として、他社よりもミドルクラススマホのスペックが劣る状況が続いたが、「Xperia 10 II」の投入で一気に巻き返した。
基本的には、最新のハイスペックモデル「Xperia 1 II」のスペックを落とした製品で、スペック上特筆するようなトピックはない。
ただ、ドコモ版なら4万円程度で手に入るというのは大きな魅力で、大多数の方には満足できる仕上がりだと思う。
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 機種変更は「モバイル回線からの注文のみ可能
SONY「Xperia 10 II」を購入する
SONY「Xperia 10 II」」はドコモ、au、Y!mobileで販売されています。
SIMフリー版は販売していないため、SIMロックされていますが、条件を満たせば「SIMロック解除」可能です。
キャリアで購入するなら、契約事務手数料が「無料」のオンラインショップがおすすめ!
モデル名 | docomo | au | Y!mobile | |||
---|---|---|---|---|---|---|
定価 | 実質価格 | 定価 | 実質価格 | 定価 | 実質価格 | |
Xperia 10 II SO-41A | 41,976円 | – | 49,990円 | 39,790円 | 54,000円 | – |
Androidのおすすめモデル
Androidは様々なメーカーが販売していますが、日本で人気が高いのは長らくSONY「Xperia」・シャープ「AQUOS」・サムスン「Galaxy」の3本柱でした。
しかし近年は、中国メーカーの進出が増え、安くて高性能な高コスパモデルが増えたので勢力図が変わりつつあります。
ハイスペックスマホのレビュー
モデル名 | 販売価格 | ||||
---|---|---|---|---|---|
docomo | au | SoftBank | 格安SIM | SIMフリー | |
Xperia 5 III レビュー記事 |
113,256円 | 121,405円 | 137,520円 | - | - |
Xperia 1 III レビュー記事 |
154,440円 | 178,000円 | 188,640円 | - | 159,500円 |
AQUOS R6 レビュー記事 |
115,632円 | - | 133,920円 | - | - |
Galaxy S21 5G レビュー記事 |
99,792円 | 118,540円 | - | - | - |
Galaxy S21 Ultra 5G レビュー記事 |
151,272円 | - | - | - | - |
ミドルクラススマホのレビュー
モデル名 | 販売価格 | ||||
---|---|---|---|---|---|
docomo | au | SoftBank | 楽天/格安SIM | SIMフリー | |
AQUOS sense6 |
57,024円 | 40,470円 | - | 39,800円 | - |
Xperia 10 III レビュー記事 |
51,480円 | 53,985円 | - | 54,000円 | - |
Xperia Ace II レビュー記事 |
22,000円 | - | - | - | - |
一緒に使いたいおすすめアクセサリ
- 画面保護シート
- USB充電器
- モバイルバッテリー
- 完全ワイヤレスイヤホン
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- 機種変更は「モバイル回線からの注文のみ可能
ドコモ最新キャンペーンページで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください!
注目の料金プラン「ahamo」・「5Gギガホプレミア」
2021年3月以降、料金プランが大きく変わります。ほとんどの方はプラン変更する価値があるので理解しておきましょう。
「ahamo」が目立っていますが、1,000円値下げされて、テザリング込みで「データ通信無制限」の「5Gギガホプレミア」はヘビーユーザー要チェックプランです
元携帯ショップ店員の僕も驚くようなプランで、各社同種のプランを出しましたが、以下の記事で詳しく解説しています