docomoのスマホ新OS「Tizen」は何を目指す?

昨年末の事になるが、主にSamsungが開発を進めていると言われる、モバイルOS「Tizen」を搭載したスマートフォンをdocomoが発売するというニュースが流れた。

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iPhoneを発売しないdocomoにとってAndroidが主である事は今後しばらく変わらないだろうが、この戦略には一応意味はあると感じる。

Tizenとは

詳しい事はほとんど分からないが、LinuxベースのOSであるらしい。
ちなみにAndroidもLinuxをベースにしている。ということは、docomoのサービスもある程度の互換性が確保できる可能性がある。スマホの代名詞であるアプリについては、SDKが異なる為完全互換は無理だろうが、今までのノウハウは無駄にはならないと思われる。

docomoのプラットフォーム戦略

スマホOSについては最終的にAndroidが半分以上のシェアを取り、iOSは3割ほど、残りがその他のOSに落ち着くように思われる。そういう大きな流れは変わらないだろうが、docomoは元々プラットフォームを1つに絞らない戦略をとってきた。

例えば2G(mova)時代にはTRONという国産OSがベースだったが、3G(FOMA)時代になりLinuxとSymbianを中心に据えた。当時はキャリア主導で開発が行われていたため、NECとパナソニックモバイル(PMC)はLinux、富士通とシャープ(とSONY)はSymbianベースだった。

このメーカーを横断した協業は問題も多くて、僕は当時NECで仕事をしていたのでPMCとは色々トラブルがあったことをよく覚えている。それでもオーナー(docomo)の意向は絶対で、世に出たとき901iシリーズと呼ばれた、汎用OS搭載コンシューマー向け端末の初号機はものすごい難産だった。

それでも、マルチプラットフォーム戦略をとってきたのは将来を見越して、1本に絞ることの危険性を認識していたからなんじゃないかと思う。

最近のプラットフォーム戦略

そんなdocomoが最近はAndroid一本で端末を発売していたので、ほんとにdocomoは変わってしまったなぁと内心思っていた。そこで出てきた「Tizen」の話。やはり、docomoはマルチプラットフォーム戦略を捨てていなかったのだなと思ったが、そこでなぜ「Tizen」なのかは疑問。

個人的にはWindows Phoneに向かうと思っていた。理由はdocomoが強い企業ユーザー向けのOSとして、依然としてWindowsというかMS-Officeが圧倒的に強いから。やはり企業ユーザーにとって、MS-Officeのファイルと完全な互換を実現出来るMicrosoft製プラットフォームは魅力だと思う。

AppleとGoogleも未だにこの牙城だけは崩せていないし、MS-Officeとの互換性が高いことをいくらアピールしても企業ユーザーには中々響かない。仮に企業ユーザー向けに絞ったとしてもWindows Phoneを発売するのはありだと思うのだが。

まとめ

docomoが「Tizen」を使いたい理由。
Androidに一本化する事の危険性を考慮というのは、意味があると思うし理解できる。しかし実質的には結局、総合サービス企業として自社サービスを実現しやすいプラットフォームだからというのが本心なんだと思う。

今の時代は、既存のサービスを上手く使って、いかに早くサービスを出すのかが勝負。
なのに、悠長に新OSの開発に携わって、またサービスが変わってしまったりしたらユーザー無視も甚だしい。技術者的にはこういうチャレンジって応援したいし、すごく興味がある。しかし、docomoが考えているスマートフォン時代のサービスって、時代遅れな感じがするし、スピード感が遅すぎると強く感じる。

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