2016年3月21日(日本時間3月22日午前2時)の、2016年最初となるAppleの新製品発表が行われた。
イベント名は「Let us loop you in.」。
2015年はApple WatchとMacBookという、注目プロダクトが発表されたのだが、
2016年は噂段階で、iPad Air 2の後継モデルと言えるiPad Air 3/iPad Pro miniと呼ばれた9.7インチ版iPadと、iPhone 5sの後継モデルと言えるiPhone 5se/iPhone SEと呼ばれた4インチiPhoneだった。
結論から言えば予想通りの製品発表だったわけだが、発表会の内容と感想を紹介しようと思う。
僕は思ったより随分したたかな端末だと思った。
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2016年3月のイベント「Let us loop you in.」での発表内容
* 4インチiPhoneの最新モデル「iPhone SE」発表
* 9.7インチ版iPad Pro発表
* Apple Watchに新しいバンド「ウーブンナイロン」追加と、Apple Watch Sportの値下げ(税込み40,480円〜)
上記の内容が発表された。
内容としては特筆するべき大きなトピックはなく、ほぼ噂通りの発表だった。
ポイントとして今回発表された製品の特徴は、iPhone 6sの仕様を他製品に展開という感じになっている。共通しているのは、
- iPhone 6sのカメラ(12Mピクセル、Live Photos)搭載
- CPUはA9(iPad ProはA9X)
- カラバリは4色で、ローズゴールドを追加
と言う部分。
これだけ見るともはやiPhone 6sのオリジナリティは何処にあるのかと突っ込みたくなるが、
- 3D Touchディスプレイの搭載
- 認識スピードが爆速の第2世代Touch IDセンサーの搭載
がiPhone 6sのみの機能となっている。
3D Touchディスプレイは納得だが、Touch IDセンサーはちょっと残念だった。
これのありなしでTouch IDの使い勝手は大きく変わると思うだけに、どうせなら展開して欲しかったなぁと思う。
まあ、これは来年以降にお預けだろうか。
4インチiPhoneの最新モデル「iPhone SE」発表
大きいiPhoneは嫌だ
という人は多く、今でもiPhone 5sを大事に使っているユーザーは実に多い。そんな人を救ってくれる最新版iPhone 5sといえるのがiPhone SE。
名前の通りナンバリングがないというのが大きな特徴で、この事から今後ある程度継続的にリフレッシュされることが期待できそうだ。
価格も16GBSIMフリー版で税込み58,080円〜と安価。
iPhone 6sは約10万円スタートであることを考えると、激安という感覚すら覚える。
スペック面もiPhone 6sを踏襲しているモノが多く、
iPhone 5sのコンパクトさはそのままに、内部をiPhone 6s化
という印象が強い。僕が気になる部分を比較すると以下のような感じ。
| 仕様 | iPhone 6s | iPhone SE |
| —————– | —————————————— | —————————– |
| CPU | A9 | A9 |
| 容量 | 16GB/64GB/128GB | 16GB/64GB |
| ディスプレイ | 4.7インチ3D Touch搭載Retina HDディスプレイ | 4インチRetinaディスプレイ |
| 重量 | 143 g | 113g |
| Touch ID | 第2世代センサー | 第1世代センサー |
| iSightカメラ | 12Mピクセル | 12Mピクセル |
| FaceTimeカメラ | 5Mピクセル | 1.2Mピクセル |
| VoLTE(高品質通話) | ○ | ○ |
| LTE対応 | 最大300Mbps
LTE-Advanced対応 | 最大150Mbps |
| 価格 | 税込み95,480円〜 | 税込み58,080円〜 |
基本的にはほぼiPhone 6sなのだが、細かい部分は結構違う。
- LTEがLTE-Advanced(キャリアアグリゲーション)未対応
- FaceTimeカメラ(インカメラ)の画素数が低い
というのはモバイル通信を重視する人、自撮り(セルフィー)を多用する人には、マイナスポイント。
しかし、相対的に値段がかなり安いと感じるので、ここは大きな魅力だと思う。
特に、既存のiPhoneユーザー、特にiPhone 4S/5/5c/5sユーザーはもちろん、Androidを買おうとしている人にも驚異だろう。コンパクトかつハイスペックなAndroidは2016年現在、SONYのXperiaくらいしか存在しない。
OSやメーカーではなく、コンパクトなスマホを求める人にとって有力な選択肢になることは間違いない。
iPhone SEの「SE」は何の略?
ちなみにiPhone SEの「SE」って何の略なのか気になる方も多いと思う。
これに関してはAppleのフィル・シラー氏が答えてくれたそうだ。
Phil Schiller just told me the “SE” stands for “Special Edition” @FortuneTech
— Jason Cipriani (@MrCippy) 2016年3月21日
答えはSpecial Edition。
僕はSecond Editionだと思っていたが、意外にもSpecial(特別)という意味。
何だかこの由来を聞くと、iPhone 6sとどちらがフラグシップモデルなのか分からなくなってくるw
iPhone SEのRAM(メモリ)搭載容量は?
iPhoneに関して言うと近年は、CPUよりもRAM(メモリ)の方が動作速度には大きく影響を与える。
特に画面が大型化したiPhone 6以降は顕著で、CPU的には進化したiPhone 6よりもiPhone 5sの方が動作が速く快適なんて言われる事もあった。特に文字入力に関してはこれが顕著だったのだが、iPhone 6sではRAMが2GBになり大幅に改善。
iPhone SEについてはどうなるか気になったが、iPhone 6sと同じく2GBとのこと。
つまり、動作速度的にもかなり早く快適に使えそうだ。
9.7インチ版iPad Pro発表
2015年11月に発売された12.9インチの大型iPad「iPad Pro」。
僕は購入していないが店頭や岡スマで触っている。
僕の場合iPadで絵を描くなんて願望は無いため、PC・Macのように作業用端末としてどこまで使えるかが気になる部分だったが、デカすぎるという印象が強かった。
持ち歩いて苦にならないのはiPad Air 2の9.7インチがギリギリと思っていたので、9.7インチ版iPad Proの発表は個人的には大歓迎。
その名の通りiPad Proを小型化したという印象が強いため、
- 革新的なスタイラスペン「Apple Pencil」に対応
- Smart Keyboardに対応しキーボード操作が便利になる
- 4スピーカーオーディオ
というiPad Proの特徴はそのまま踏襲している。
なのだが、自宅や会社などでの据え置きが多い12.9インチ版(=Wi-Fi環境での利用が主)と異なり、9.7インチ版はよりモバイルを意識した作りとなっている。
具体的にはこれまたiPhone 6sに近い作りとなっており、
- iPhone 6sのカメラ(12Mピクセル、Live Photos)搭載
- カラバリは4色で、ローズゴールドを追加
- 最大300Mbps LTE-Advanced対応
という辺りが9.7インチ版独自の機能と言える。
これを購入するのは9.7インチ版を現在所有している人が多いと思うので、iPad Air 2と比較すると以下のような感じ。
| 仕様 | iPad Air2 | 9.7インチiPad Pro |
| —————— | ————————— | ———————————————————— |
| CPU | A8X | A9X |
| 容量 | 16GB/64GB | 32GB/128GB/256GB |
| ディスプレイ | 9.7インチRetinaディスプレイ | 9.7インチRetinaディスプレイ
広色域・True Toneディスプレイ |
| 重量(Wi-Fi版) | 437g | 437g |
| Touch ID | 第1世代センサー | 第1世代センサー |
| iSightカメラ | 8Mピクセル | 12Mピクセル |
| FaceTimeカメラ | 1.2Mピクセル | 5Mピクセル |
| オーディオ | 2スピーカー | 4スピーカー |
| LTE対応 | 最大150Mbps | 最大300Mbps
LTE-Advanced対応
Apple SIM内蔵 |
| Apple Pencil対応 | × | ○ |
| Smart Keyboard対応 | × | ○ |
| 価格(Wi-Fi版) | 税込み49,280円〜 | 税込み73,480円〜 |
僕は今iPad Air 2を所有しているため、買い替える程の魅力は正直感じない。
だが、今買うなら、この程度の価格差なら迷わず9.7インチiPad Proを選択する。値下げされたiPad Air 2と比較しても、それほど高いとは思わない。
また、iPadで待望のローズゴールドモデル登場ということで、今まで持っている人をあまり見かけなかった、女性もiPadに興味を持つきっかけとなるかも知れない。
ただ、大きな欠点がある
iPhone 6から始まったカメラの出っ張り。
これがiPadにも展開されてしまった。つまりケースは必須ということになる。
Apple Watchに新しいバンド「ウーブンナイロン」追加と値下げ
新モデルの追加も噂されていたApple Watchだが、個人的には予想通りバンドの追加だけとなった。
Apple Watchはさほど売れている製品ではない。
さらに言えば、時計はiPhone・iPadなどのガジェットとは違う時間軸で使われる製品。技術的には可能だろうが、毎年新製品を発売することで、逆に製品の信頼やブランド価値を落とすことになると僕は思っているので、この流れは大歓迎。
というわけで、2016年4月で発売から1年を迎えるApple Watchは、
- 新しいバンド追加
- ミラネーゼループにブラックモデル追加
- Apple Watch Sportが税込み40,480円〜へ値下げ
という変更に留まった。
ちなみに、僕が所有しており今でも使用しているApple Watchはミラネーゼループ(38mm)。
機能的にはwatch OSがちょこちょこ進化することので大きな不満はないのだが、購入から1年経過しバンドには少し飽きてきた。
税込み6,380円と比較的安価なので、新バンド「ウーブンナイロン」を購入するのも悪くないかなぁと思い始めている。どうもスポーツバンドは僕はガジェット色が強くて好きになれないのだが、これは普通の時計っぽいため好みなのだ。
エントリーモデルとなるApple Watch Sportは税込み40,480円に値下げとなり、ウェアラブル・スマートウォッチを使ってみたい人には少しハードルが下がったと思う。Apple Watchは3モデル存在するが、素材や質感が違うだけで機能的なものは全く同じなので。
終わりに
今回の発表は僕のようなスマホマニア・ガジェットオタクには物足りない発表だったかも知れない。
真新しさはゼロといってもいいからだ。
しかし、今回発表された端末はどちらかと言えば、そういう人ではなく、
- スマホに最新スペックを求めない
- 安く手軽に使えるのが重要
- コンパクトなモノ
を求めている、一般大衆向けの端末と言える。
また、Apple自身も説明していたが、中国市場を強くし意識している事もある。それは、コンパクトな端末だけで無く、ゴールドモデルを中心としたカラーバリエーションにも現れている。
日本においては、価格設定次第だが、最新モデルのiPhone 6sと比較して安いという条件が揃えば、かなり売れると思う。
特に日本では、
iPhone SEとApple Watch Sportをセットで買っても10万円以下で収まる
というのは大きなポイントで、iPhone 6s買うならこのセット買おうって人は、結構多いんじゃないかと思った。僕はこれらの端末は、法人向けを意識していると思っていたが、一般人に売れてしまうかも知れない。
既存端末に最新端末の技術を投入しただけという意見もあるが、思った以上に戦略的な端末だなと感じた。
ただ、僕個人としてはAppleは製品ラインアップを増やしすぎと思う。特にiPadとか売上げ的にはiPhoneの半分以下なのに、何故これほど増やす必要があるのかちょっと謎だ。
しかし、これでも一定数売れて利益が出ているという事なので、iPhone 6以来増え続ける、iPhone・iPadを見ていると、Appleの端末販売戦略は確実に変わっていると言えそうだ。
iPhone 5s・SE(第1世代)からの機種変更
iPhone SE(第1世代)は販売終了となりました。iPhone SE(第1世代)からの機種変更を考える方も増えていると思うので、解説記事は以下をご覧ください。
今一番コスパの高いモデルは「iPhone 12」
iPhoneの最新モデルの「iPhone 13」と「iPhone 13 Pro」は、価格が高いです。
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元携帯ショップ店員の僕も驚くようなプランで、各社同種のプランを出しましたが、以下の記事で詳しく解説しています
2011年発売のiPhone 4S以来、iPhoneを毎年購入している管理人が、これまで書いて来たiPhone関連レビューを、iPhoneカテゴリートップページでは整理して紹介しています。
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