例年9月に発売されるiPhoneの最新モデルは、今や10万円を超えることも珍しく無いため、発売するたびに、
iPhoneは高い。値上げした
と言われる。
確かに高い。もはやMacと変わらない値段なのだが、Apple製品は海外からの輸入品なので、為替などで価格が変動するという特徴がある。
なので、本国アメリカにおける価格と比較しながら、
iPhoneは本当に高くなったのか?
を解説しようと思う。
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iPhoneが高くなった理由は「総務省の介入」
特に日本において、「iPhoneが高くなった」という話は最近よく聞く。
さらに2016年以降は総務省タスクフォースの指導により「実質0円」販売も姿を消し、全体的に値段は高くなった。
さらに、2019年10月に施行された改正電気通信事業法によって、「分離プラン」が義務化され、端末値引きは縛られた。
定価が高くても「実質価格」として安くなるという販売手法は、「回線と端末の一体型プラン」と言えたのだが、これも規制対象となる。
「分離プラン」と呼ばれる、回線と端末を分離したプランが義務付けられるので、「2年間の利用でいくら」という販売はできなくなるので、基本は定価販売となり割高感が増すのは明らかだろう。
iPhone歴代モデル発売時の販売価格推移(日本・アメリカ)
以下の表は2010年に発売されたiPhone 4以降の販売価格だ。
前提条件としては以下となる。
- 発売開始時の価格
- Appleが販売するSIMフリー版の価格
- ストレージは最小ストレージ(発売当時)
年 | モデル名 | 日本の販売価格 | アメリカの販売価格 | 最低容量 |
---|---|---|---|---|
2010 | iPhone 4 | 46,080円 | 649ドル | 8GB |
2011 | iPhone 4S | |||
2012 | iPhone 5 | 51,360円 | 16GB | |
2013 | iPhone 5s | 71,800円 | ||
2014 | iPhone 6 | 67,800円 | ||
2015 | iPhone 6s | 86,800円 | ||
2016 | iPhone 7 | 72,800円 | 32GB | |
2017 | iPhone 8 | 78,800円 | 699ドル | 64GB |
iPhone X | 112,800円 | 999ドル | ||
2018 | iPhone XS | 112,800円 | 999ドル | |
iPhone XR | 84,800円 | 749ドル | ||
2019 | iPhone 11 | 74,800円 | 699ドル | |
iPhone 11 Pro | 106,800円 | 999ドル | ||
2020 | iPhone SE(第2世代) | 44,800円 | 399ドル | |
iPhone 12 mini | 74,800円 | 699ドル | ||
iPhone 12 | 85,800円 | 799ドル | ||
iPhone 12 Pro | 106,800円 | 999ドル | 128GB | |
2021 | iPhone 13 mini | 78,910円 | 699ドル | |
iPhone 13 | 89,819円 | 799ドル | ||
iPhone 13 Pro | 111,637円 | 999ドル |
最大の特徴は、最小ストレージが大幅に増えたiPhone 8より前(64GBにアップ)は、アメリカの販売価格が全く変わっていないことじゃないかと思う。
対して日本の販売価格が変動しているのは、為替レートによる影響が最も大きい。ざっくり言えば、以下のような感じだった。
- 2010年当時日本は超円高で1ドル=80円くらいの為替レートだった
- 2013年以降は円安が進み、1ドル=120円くらいまで円安となった
- 2016年以降は、1ドル=110円くらいで推移している
Appleの本社はアメリカなので、円高になれば日本での販売価格が安くなり、円安になれば高くなる、これは仕方のない話。
この為、2010年をピークにiPhoneの値段が上がり続け、2016年以降値下げされたという理由は、ある程度納得できる。
2020年以降は、大きく変化していないものの徐々に価格が上昇しているのが気になるところ。
【参考】Plus系およびMax系の価格推移
年 | モデル名 | 日本の販売価格 | アメリカの販売価格 | 最低容量 |
---|---|---|---|---|
2014 | iPhone 6 Plus | 79,800円 | 749ドル | 16GB |
2015 | iPhone 6s Plus | 98,800円 | 749ドル | |
2016 | iPhone 7 Plus | 85,800円 | 769ドル | 32GB |
2017 | iPhone 8 Plus | 89,800円 | 799ドル | 64GB |
2018 | iPhone XS Max | 124,800円 | 1099ドル | |
2019 | iPhone 11 Pro Max | 119,800円 | 1099ドル | |
2020 | iPhone 12 Pro Max | 117,800円 | 1099ドル | 128GB |
2021 | iPhone 13 Pro Max | 122,546円 | 1099ドル |
iPad歴代モデル発売時の販売価格推移(日本・アメリカ)
だが、別の観点から見るとちょっと違和感を覚える。
それはiPhoneに並ぶiOS機器の看板商品である、iPadの販売価格と比較すると分かる。
iPhoneと比較しやすいように、以下の前提条件で一覧にしてみる。
- 発売開始時の価格
- 画面サイズは9.7インチか画面が小さいモデル
- Wi-Fi+Cellular(LTE)版
- Appleが販売するSIMフリー版の価格
- ストレージは最小ストレージ(発売当時)
年 | モデル名 | 日本の販売価格 | アメリカの販売価格 | 最低容量 |
---|---|---|---|---|
2010 | iPad(第1世代) | 66,240円 | 629ドル | 16GB |
2011 | iPad 2 | 56,640円 | ||
2012 | iPad(第3世代) | 53,760円 | ||
iPad(第4世代) | 53,760円 | |||
2013 | iPad Air | 56,800円 | ||
2014 | iPad Air 2 | 67,800円 | ||
2016 | iPad Pro 9.7インチ(第1世代) | 82,800円 | 729ドル | 32GB |
2017 | iPad(第5世代) | 52,800円 | 459ドル | 32GB |
iPad Pro 10.5インチ(第2世代) | 84,800円 | 779ドル | 64GB | |
2018 | iPad(第6世代) | 52,800円 | 459ドル | 32GB |
iPad Pro 11インチ(第3世代) | 106,800円 | 949ドル | 64GB | |
2019 | iPad Air(第3世代) | 54,800円 | 499ドル | 64GB |
iPad(第7世代) | 34,800円 | 329ドル | 32GB | |
2020 | iPad Pro 11インチ(第4世代) | 84,800円 | 799ドル | 128GB |
iPad Air(第4世代) | 62,800円 | 599ドル | 64GB | |
iPad(第8世代) | 34,800円 | 329ドル | 32GB | |
2021 | iPad Pro 11インチ(第5世代) | 86,182円 | 799ドル | 128GB |
iPad(第9世代) | 36,182円 | 329ドル | 64GB |
まず2015年までiPhoneと同じく発売当時から値段は変わっておらず、さらに言うとアメリカでの販売価格ではiPhoneより20ドル安い。
この当時日本では、iPhoneよりiPadの方が高かったくらいだ。
しかし、2013年以降iPhoneの価格上昇幅が大きく差がどんどん開いたというのが2016年までの状況。
- iPhoneが高く
- iPadは安い
というのが、本国アメリカと比較した日本の販売価格の特徴と言える。
日本は「世界で一番iPhone人気が高い国」と言われている。人気があるから安売りはしないという雰囲気は感じる。
この流れが変わったのは、2016年以降にiPad Proが中心になってからで、アメリカ版の価格が全体的に値上がりしている。
終わりに
グローバル観点で見ると、iPhoneはAppleのお膝元アメリカはもちろん、近年普及が進んでいた中国・インドなど新興国でも、販売台数が大きく下がっている。
- ライバルとなるAndroidが安価であること
- iPhoneの製品寿命が長くなり、買替え需要が盛り上がらないこと
の2つが大きな要因と思うが、そろそろ買い替えを促進するiPhoneが必要になってくる。
このためiPhoneは日本においても、2種類の販売手法が成りなってきた。
- ドコモなど大手キャリアとサブブランドは、最新モデルのiPhoneを売る
- 格安SIMは、旧モデルのiPhoneを売る
今後もこのような感じで棲み分けが行われるのだろう。
2015年のピーク時に比べたら安くなったとは言え、iPhoneは基本的に高級品だ。
安くなった旧モデル狙いがお得というのは、間違いなくいえるので、この記事で紹介為た価格を参考に選択してもらえたらと思う。
今一番コスパの高いモデルは「iPhone 12」
iPhoneの最新モデルの「iPhone 13」と「iPhone 13 Pro」は、価格が高いです。
2019年モデルの「iPhone 11」は、2度目の値下げが実施され今が底値ですが、高コスパモデルとしては「iPhone 12」をオススメします。
- 契約事務手数料が無料の、オンラインショップを活用する
- ストレージは「128GB」を推奨
- カラーはトレンドに左右されず、「好み」で選ぶ
今はとにかくスマホが高いので、少しでも節約しましょうね。
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歴代iPhoneのレビュー記事
iPhoneは旧モデルになっても、3年程販売されるので参考になると思います!
2011年発売のiPhone 4S以来、iPhoneを毎年購入している管理人が、これまで書いて来たiPhone関連レビューを、iPhoneカテゴリートップページでは整理して紹介しています。
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