日本メーカーの安いスマホが欲しい
日本国内では、2019年10月から分離プランの義務化、端末値引きの制限によって、スマホの売れ筋が「5万円以下のミドルクラス」に変わった。
10万円ほどするハイスペックモデルよりも力を入れるメーカーが増えているが、ドコモでは最近富士通の「arrows」が頑張っている。
「ガラケー」の全盛期、スマホが増え始めた2010年代前半は、富士通のケータイ・スマホといえばハイスペックモデルの代表格だった。
しかし、AppleのiPhoneを筆頭に、海外メーカーのシェアが高まり、富士通など日本のスマホメーカーは競争力を失っていく……。
富士通の「arrows」は「Be(ビー)」シリーズを2017年から発売し、日本製の信頼感と低価格を武器に一定のシェアを獲得するようになった。
- プロセッサやメモリは「それなり」
- カメラはシングルカメラ
- ディスプレイは「有機EL」
- 価格は「23,760円」
5万円程度のミドルクラスのなかでも、特に安さが目立つモデルだ。
しかし、ガラケー時代から「指紋認証」や「らくらくホンのようなシンプルメニュー」など、使い勝手に定評のある「富士通」。
この記事では「arrows Be4 F-41A」に関して、使い勝手に焦点をあてて紹介しようと思う。
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富士通「arrows Be4 F-41A」の概要
富士通「arrows Be4 F-41A」は、2020年6月25日に2020年夏モデルとして発売された。
「4」と名付けられている通り、4代目にあたるモデルで、2017年以来毎年アップデートされている。
初代モデルから価格は「3万円程度」とかなり安く、価格に敏感な層の支持を集めている定番モデル。
販売は「ドコモ限定」
ガラケー時代から富士通は基地局側の開発を担うなど、docomoとの関係が深く、docomo限定というスタンスはスマホになっても変わらない。
スペック概要としては以下の通り。
ディスプレイ | 約5.6インチ(有機EL) |
---|---|
バッテリー容量 | 2780mAh |
プロセッサ | Snapdragon 450 |
内蔵メモリ(RAM) | 3GB |
内蔵メモリ(ROM) | 32GB |
アウトカメラ | 標準:1310万画素 |
インカメラ | 810万画素 |
テレビ機能 | × |
おサイフケータイ | ○ |
急速充電 | × |
ワイヤレス充電 | × |
サイズ | 147(高さ) × 70(幅) × 約8.9(厚み) mm |
重量 | 144g |
通信速度(受信時最大) | 4G(LTE) 150Mbps |
通信速度(送信時最大) | 4G(LTE) 50Mbps |
販売価格は「23,760円」。
前モデルよりも1万円ほど安くなった。
ドコモでは買い切り型のスマホとして販売されており、「スマホおかえしプログラム」の適用対象外だが、他社と比較してもかなり安いスマホだ。
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 機種変更は「モバイル回線からの注文のみ可能
特徴は価格とらくらくホン譲りの高齢者に優しい操作性
「arrows Be4 F-41A」は、ミドルクラススマホとして販売されているが、その中でも「特に価格が安い」のが特徴だ。
同時期に発売された4モデルと比較しても、突出して安い。
機種名 | 本体価格 | 発売月 |
---|---|---|
Galaxy A22 5G SC-56B |
22,000円 | 2021年12月 |
Xperia 10 III SO-52B レビュー記事 |
51,480円 | 2021年6月 |
Xperia Ace II SO-41B レビュー記事 |
22,000円 | 2021年5月 | iPhone SE 第2世代 64GB レビュー記事 |
57,024円 | 2020年4月 |
2万円台前半という価格設定には理由がある。
2019年10月から分離プランと端末値引きの制限を目玉とした、「改正電気通信事業法」が施行され、スマホの値引きは22,000円までに制限された。
結果、いわゆる「0円スマホ」はほぼ姿を消したが、価格を2万円台前半にすることで、0円を実現するスマホが徐々に増えている。
3万円台で販売されていた「arrows Beシリーズ」が、4代目になって価格を下げた理由は、「外部環境の変化」によるものだろう。
また、富士通ケータイといえば昔から「らくらくホン」が有名。
徹底的に分かりやすく、シンプルな操作性にすることで、高齢者にも使いやすいよう配慮した製品で、「シンプルモード」として搭載されている。
しかし、スマホ時代になり「徹底的な作り込み」は難しくなった。
Androidという自由度の高いOSを使っているが、開発元であるGoogleが徐々にカスタマイズを制限するようになっているからだ。
とはいえ、「らくらくホンのメーカー」というブランド力は強く、買いやすい価格とともに、購入ターゲットを高齢者とした、珍しいスマホだと思う。
その最たる例が、「arrows Be4」になって追加された「迷惑電話対策機能」。
電話帳に未登録の電話番号から着信時に、ガイダンスを流し、通話を録音する
という機能。
通話録音をスマホの機能として搭載したのも珍しいし、通話内容を分析し、牽制と注意喚起をうながす「還付金詐欺対策機能」を盛り込んだことには驚いた。
Androidはアプリで使えることもありますが、動作はかなり不安定……。
「日本製」の強みが現れた、いい機能!
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外観をチェック
製品の外観をチェック。
2万円台のスマホと言うこともあり、ステンレス・アルミニウムなど高級素材は使われておらず、「プラスチック感」が強い。
ただ、チープではないので、比較すればキリがないが、十分満足できる質感だと思う。
四方からチェック。
上部にはSIMカードスロットがある。micro-SDカードスロットと共有。
nano-SIMのシングルスロットでデュアルSIMには非対応。
充電端子は「USB-Type C(USB-C)」を採用している。
近年のAndroidスマホの定番だが、USB Power Delivery(USB-PD)による、急速充電に「非対応」である点は注意して欲しい。
以下の記事は「iPhone 8」での検証事例だが、USB-PDによる充電は圧倒的に早い。
安さが売りとはいえ、この機能をカットしたのは残念だ。
また「3.5mmイヤホンジャック」も搭載している。
「完全ワイヤレスイヤホン」も普及したが、バッテリーを気にせず使えるし、長年愛用しているヘッドホンなどが変換アダプタなしに利用できる。
右側面に、ボタン類が配備されている。
左側面には「ストラップホール」がある。この辺りも「日本製」ならではといえる。
スマホのメイン機能とも言えるカメラはコストダウンされている部分で、シングルカメラ。
指紋認証センサーも富士通製品としてはお馴染みで「背面」に配備されている。
このように触れるため、正直ちょっと使いづらい。
手に持つと、収まりのよさに驚く。
幅が約70ミリでとても持ちやすく、重量も「144グラム」と軽い。
手に取った瞬間「軽い!」と驚いた。
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「arrows Be4 F-41A」のここが凄い!
以降は僕の感想を中心に紹介しようと思う。
僕が触ってみて「arrows Be4」の良いなと思ったポイントは、以下の4点だ。
- 日本メーカーのスマホで価格が安い
- 高齢者にも使いやすい、らくらくホン譲りの「シンプルモード」
- 通話録音される「迷惑電話対策機能」
日本メーカーのスマホで価格が安い
冒頭でも紹介したが「arrows Be4」最大の特徴といえるのは、「23,760円」という価格の安さ。
いわゆる「格安スマホ」ともいえるが、この手のスマホは海外メーカー製が多かった。
対して、「arrows Be4 F-41A」は日本の企業である「富士通」が、「日本国内の工場」で作ったスマホ。
「だから何?」と思う方もいるだろうが、特に高齢者は「日本製」にこだわる方も多いので、強みといえるだろう。
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高齢者にも使いやすい、らくらくホン譲りの「シンプルモード」
富士通ケータイといえば「らくらくホン」
といわれた時代もあったが、僕に言わせれば「富士通ケータイは、らくらくホンのUIを他機種に適用するのがうまい」と思っていた。
高齢者だから「らくらくホン・らくらくスマートフォン」
と安易に決めつけたがる人は多いが、高齢者だって好きなスマホは持ちたい。
「いかにも」という見た目は好まない方も多いので、見た目は普通のケータイで「中身はらくらくホン」というのは、ある意味理想的。
母親がまさにそうだった。
以下の記事でも書いたが、子供がサポートするのであれば、子供が持つスマホと同じにした方がよいと思う。
しかし、遠隔地に住んでいる、1人暮らしという高齢者であれば、らくらくホンのように使える「arrows Be4 F-41A」は使いやすいだろう。
通話録音される「迷惑電話対策機能」
最後に紹介するのは「迷惑電話対策機能」。
概要としては以下のような機能だ。
- 電話帳登録されていない電話から電話がかかる
- 警告する通知が流れ、相手には「録音」される旨のガイダンスが流れる
- 音声解析し、詐欺などの恐れがある場合警告が流れる
- 通話内容が録音される
最大のポイントは、通話内容が録音される機能。
これ、ありそうでなかった機能だ。
Androidでは昔から、通路録音アプリがあるのだが、機種を選ぶなど動作はかなり不安定。
iPhoneについては、通話録音機能は提供すらされない。
本国アメリカにおいて、州によっては「同意を得ずに通話録音は違法」とされているかららしい。
なので、スマホ標準機能として、通話録音が搭載されるのは「日本ならでは」ともいえる。
実際録音したデータを聞いてみたが、相手の声もハッキリ聞こえるし、通話録音機能としてはかなり優秀。
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「arrows Be4 F-41A」のここがイマイチ
「arrows Be4」を使って、イマイチと感じた点ももちろんある。
感じたことをまとめると、以下のような感じだ。
- カメラ機能はそれなり
- 顔認証に非対応
- 急速充電(USB-PD)とワイヤレス充電に非対応
カメラ機能はそれなり
「arrows Be4」のカメラはシングルカメラ。
同じ時・同じ場所で撮影した写真も、上位モデル「arrows 5G」と比較したらかなり違う。
一眼レフのように背景をぼかす「ポートレートモード」など、トレンドは押さえているが、カメラの画質は価格なりのものと理解した方がよいと思う。
また、操作性もイマイチで、横持ちでメニューを押すと、縦表示が前提の表示となる。
2万円台のスマホを買う方が、高度なカメラ機能を求めているとは思えないが、ここは価格相応だった。
顔認証に非対応
arrowsの「伝統」といえるのが、背面に配備した指紋認証センサー。
スマホ生体認証トレンドは、指紋認証からiPhoneの「Face ID」相当となる顔認証に変わっている。
2020年のコロナ禍においては、マスクをつけると顔認証が使いづらいので、指紋認証の価値は見直されたと思う。
ただ、自宅内でマスクをつける人は少ないし、背面の指紋認証センサーは使いづらい……。
急速充電(USB-PD)とワイヤレス充電に非対応
最後が、急速充電(USB-PD)とおよびワイヤレス充電に非対応という点。
ミドルクラスのスマホは、ワイヤレス充電に非対応であるケースが多い。これは仕方ないと思うが、USB-PDによる急速充電にも非対応。
USB-PDによる充電は圧倒的に早いので、あえてこの機能をカットしたのは残念だ。
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終わりに
日本市場においては、行政が介入する形で「値引きは22,000円まで」という特殊な構造となった。
「23,760円」という価格は、値引き額から逆算された価格であることは容易に想像できるし、そういう意味でも「日本専用端末」。
制限のあるなかで機能を開発すれば、メーカーが技術力で切磋琢磨すると思う。
実際、価格ののわりにはコスパが高く、独自機能もありよくできたスマホだ。
ただ、このルールは日本のみでまさに「ガラパゴス」。
正直意味があるのか……という疑問は残る。メーカーに責任は全くないが……。
とにかく安く購入できて、高齢者での使いやすいスマホを探しているなら、「arrows Be4 F-41A」は有力な選択肢になるだろう。
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Androidのおすすめモデル
Androidは様々なメーカーが販売していますが、日本で人気が高いのは長らくSONY「Xperia」・シャープ「AQUOS」・サムスン「Galaxy」の3本柱でした。
しかし近年は、中国メーカーの進出が増え、安くて高性能な高コスパモデルが増えたので勢力図が変わりつつあります。
ハイスペックスマホのレビュー
モデル名 | 販売価格 | ||||
---|---|---|---|---|---|
docomo | au | SoftBank | 格安SIM | SIMフリー | |
Xperia 5 III レビュー記事 |
113,256円 | 121,405円 | 137,520円 | - | - |
Xperia 1 III レビュー記事 |
154,440円 | 178,000円 | 188,640円 | - | 159,500円 |
AQUOS R6 レビュー記事 |
115,632円 | - | 133,920円 | - | - |
Galaxy S21 5G レビュー記事 |
99,792円 | 118,540円 | - | - | - |
Galaxy S21 Ultra 5G レビュー記事 |
151,272円 | - | - | - | - |
ミドルクラススマホのレビュー
モデル名 | 販売価格 | ||||
---|---|---|---|---|---|
docomo | au | SoftBank | 楽天/格安SIM | SIMフリー | |
AQUOS sense6 |
57,024円 | 40,470円 | - | 39,800円 | - |
Xperia 10 III レビュー記事 |
51,480円 | 53,985円 | - | 54,000円 | - |
Xperia Ace II レビュー記事 |
22,000円 | - | - | - | - |
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- 画面保護シート
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- モバイルバッテリー
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